小1の壁にもなる学童問題。今保育園の方も、子どもが小学校に上がったら仕事を再開しようと考えている方も気になりますよね。
さいたま市の学童、大変って聞くけど…?漠然とした不安がある方も多いのではないでしょうか。
充実した自治体に比べると、さいたま市の学童(放課後児童クラブ)は保護者にとって厳しい体制となっています。
でも、事前に情報を知っておけば、早めに動いたり対策したりすることはできます!
このシリーズではさいたま市の学童(放課後児童クラブ)の情報をまとめてお伝えしていきます。
この④では、さいたま市の学童(放課後児童クラブ)の入室までのスケジュール例、選考方法(指数・点数)と算出方法について、お伝えしていきます。
さいたま市の学童(放課後児童クラブ)入室までのスケジュール例・結果はいつ?
情報を得たら、あとは行動するのみ!
先輩保護者のアドバイスも盛り込んだスケジュールの一例です。
募集・結果発表のスケジュールなど公設学童はどこも同じスケジュールで動いていますが、民設・民間は学童によって違うので、ご自身の希望する学童に確認するしかありません。
~初夏 | 自分の小学校・地域の公設・民設・民間をピックアップ(探し方はシリーズ②で) 家族間で情報共有・方針検討 家族の条件と各学童の照合 必要であれば支援課や各学童に問い合わせ(公設の1年生の倍率や2年生以降の継続の可能性、民設の体制など) 公設の現在の入室案内をざっくり見ておく |
初夏~秋 | 目星をつけた民間学童の説明会・見学会の申し込み開始日をチェック 説明会・見学会に参加して必要であれば入室予約 |
10月初旬 | 公設学童の新年度版入室案内配布開始 (公設放課後児童クラブ、各区役所支援課、各支所・市民の窓口) |
10月中旬~11月中旬 | 就学時検診時に、公設・民設学童のチラシが配布されたり、民間学童のチラシが門の外で配られることも ※何も配布されなかったという方もいたので、ここまで待たないで情報収集する方が良さそう |
秋 | 民設学童の説明会見学に参加・入室申込 ※施設によるのでスケジュール要確認 |
11月中旬~末 | 公設学童の一次申込 |
12月~2月中旬 | 公設学童の二次申込 |
2月初旬 | 公設学童の一次選考結果発表 |
2月初旬~ | 公設のキャンセル待ち 押さえていた民設・民間の入室手続きorキャンセル手続き 押さえていなかった民設・民間の申し込み(公設結果後にあらためて説明会を開催する民設も) ※公設の結果により、民設・民間も辞退が出たりと動きあり |
キャンセル待ちはいつ連絡が来る?
公設・民設・民間のキャンセル待ちは、いつ連絡が来る?一例です。
- 2月に公設の結果が出て割とすぐ
- 3月末
- 1年生の夏休み明け
これも、地域や学童・その時々により辞退がいつどれくらい出るか変わりますが、保育園と違って、様々な理由で入学後にやめる方もそれなりにいるそうです。
また、複数の学童の選択肢がある地域では不承諾に備えて複数の施設を申し込む人もいるので、2月以降各施設で辞退や繰り上がりが頻繁に起こることも。
例年どんな感じになるかは、各区支援課や各学童に確認してみてください。
不承諾になったら!?どこにも入れない…学童に行かない過ごし方
公設が不承諾になってしまった or そもそも公設がない!
民設もキャンセル待ちになってしまった or 料金が高い・保護者負担が大きいなどで入れない!
民間も高すぎて無理・キャンセル待ち・いい場所にないなどで入れない!
どうする?
こちらも今後、追記・充実していきたいと思っていますが、現時点で先輩保護者に伺った内容を。
- 祖父母に頼る
- 在宅勤務や時短等、夫婦で調整
- 仕事調整しながら一部の時間だけ留守番
- 習い事を入れる
- 鍵っ子(子どもの年齢や状況、小学校の体制により。一年生の帰りは保護者の迎え必須なので鍵っ子にはできないという先輩保護者もいました)
- 仕事再開をあきらめる
- 退職
家庭の計画が狂い、望んでいなかった低学年での鍵っ子で子どもの放課後の安心安全が守られない・・・。
さいたま市には現在の学童体制の改善を強く要望したいです。
選考方法は指数(点数)!算出方法は?(公設学童)
公設学童について、選考方法は保活と同じく指数(点数)制です。
また、保育園と違い毎年選考があります。
民設・民間の選考方法や毎年選考があるかは、施設によるので各施設に確認ください。
さいたま子育てWEB「放課後児童クラブ(公設)」に掲載されている「放課後児童クラブ入室審査選考基準表PDF」に、指数の算出方法が記載されています。
細かく指数が分かれており、保活時の指数の算出方法と大きく違うポイントもあります。
- 一番基本となる指数は、勤務終了時間(遅いほど指数は高い)
- 学年が低いほど指数は高い
- 通勤時間が長い方が指数が高い
同じ指数だったらどうなるの?
下の方に書いてある表です。低学年、一人保護者、と優先されていき、分刻みの時間も見られ、最終的には未就学児ありが優先、収入(前年度市町村民税の所得割額)が低い方が優先、と続きます。
これらは申込書と同時に提出する書類や勤務証明書から算出されます。
>>申込書類等はこちら(さいたま子育てWEB)
お迎えに来る人のみの指数を算出
指数の詳しい算出方法について入室案内等には掲載されていなかったので、支援課に電話確認してみました。
学童の指数は「主にお迎えに来る人」の状況のみで算出するんだそうです。保活時は両親の指数を足していましたが違いますね。
勤務証明書は両親分出すものの、申込書に「主にお迎えする方の氏名」1名のみを記入する欄があり、ここで判断されます。
記載例によると、「早くお迎えに行ける方を記入」と注意書きがあります。誰がお迎えするかによって指数が変わります。
勤務終了時間は時短は加味されない
もう一つ注意なのが、現状「勤務終了時間」は、時短を取っている人でも元の雇用契約上の時間によって判断されるとのこと。
例を挙げると「時短が終了していて17:30に終業」の人より「時短を取ることができて16:00終業(元の終業時間18:00)」の人の方が指数が高くなるんです。
実はこちら、今回公設学童不承諾となった先輩保護者からの怒りの情報提供でした。(さいファミ!もその後支援課に電話確認しました)
さいたま市によると「時短の取得方法が多様なので就労証明書で全ての人の状況を正確に把握するのが難しい」「入室後に勤務時間を変更する人もいる」という理由があるようですが、
そもそも「さいたま市の公設学童が少なく激戦、不承諾になると民設・民間で料金面や保護者負担が大きい」という状況が問題だと思います。
同じ算出方法であっても、ほとんどの人が公設に入れたり、不承諾でも民設の料金負担が公設と変わらず保護者運営負担が少ないという状況であれば、ここまでの不公平感は生まれにくいと思います。
この算出方法が今後も続くかはわかりません。気になる方は支援課に確認してみてください。
小学校入学後も時短が取れるのは比較的恵まれた職場(どこの職場もそうあってほしいけど)
以前さいファミ!がTwitterで「時短いつまで?」のアンケートをしたところ、このような結果でした。(結構前なので87票と回答少なめですが)
育児時短勤務制度なんてないよ😐という方はこちらにお願いします🙏
— さいファミ! さいたま市ファミリーのためのWEBメディア (@saifami_family) October 15, 2021
(時短があった方は)小学校入学までに、半分が時短が終了します。
というのも、時短(育児短時間勤務)制度は、事業主にとってはこうなっています。
3歳未満の子供を養育する労働者 | 義務 |
小学校入学まで | 努力義務 |
小学校入学後 | 義務なし |
小学校入学後も時短できるのは福利厚生の一環みたいなもので、現在の日本では比較的恵まれた職場なんですね。(いや全国的にどの職場にも広がってほしいと思いますが!!)
なので、時短終了して遅い時間に帰る人が公設学童落とされるというのは、ふんだり蹴ったりなんですよね・・・
余談ですが、さいたま市の保活時の勤務時間の指数計算でも同様に時短は加味されないんですが、それは問題ないと筆者は思います。
保活時は基本的に時短を取ることができる環境なので(そうでない働き方・環境の方もいると思うのでごめんなさいですが)、「時短とったら指数が低くなるよ」では、保育園に入るために権利である時短をあきらめる方がたくさん出てきてしまいます。
1回入れば安心ではない毎年選考あり
これも保活と違うんですが、1回入れば安心というわけではなく、公設学童では毎年入室申し込みと選考があります。(民設・民間は各施設に要確認)
そして前述のとおり、倍率が高い地域では公設はほぼ1年生しか入れず、2年生になったら民設・民間に移るという問題も発生します。
記事内でもたびたび出てきますが、「地域・小学校・学童」によって状況が全く変わります。
ご自身が必要とする正確な情報は、在住区の区役所・お子さんの通う予定の小学校・その小学校に対応した学童に確認するしかありません。
さいファミ!筆者はまだ保育園児の保護者ですが、自身で調べた・電話して確認した情報や、実際にさいたま市の学童に通っている先輩保護者のみなさんに教えていただいた情報やアドバイスを例としてまとめ、共有していきます。
暫定版とし、今後も追記・修正していきます。(先輩保護者のみなさま、気になる点・追記修正したら良いと思われる点がありましたら、ぜひTwitter・InstagramのDMや、このサイトのお問い合わせからお寄せください!)
また、さいたま市の学童の体制自体には問題があると筆者は思っていますが、さいたま市の学童に関わる関係団体・職員のみなさん、子どもたちに関わる指導員のみなさんは、こういった苦しい状況の中でもより良い学童とすべく毎日手を尽くしてくださっており、感謝をお伝えしたいと思います。
大切なお子さんが放課後を安心して過ごせますように。保護者のみなさんも安心してお仕事ができますように。
さいたま市の学童関係の記事はこちらにまとめています!
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